EDITION

ミヤケマイ 木版画 -B面の猫

2021

B面の猫

ミヤケマイは日本人の繊細な美意識や感覚をベースとして、工芸、現代美術、デザイン、文芸など既存の枠組みを超えた幅広い表現活動を行なっております。B面の猫と題した今回の木版画は、2月、6月、8月、10月、11月それぞれを猫の姿を通して描いております。日本人にとって猫は古くから生活の中に馴染む身近な存在であり、江戸時代後期には歌川国芳ほか多くの浮世絵師が猫をモチーフとして描いてきました。江戸時代の浮世絵と現代の社会風俗をつなぎ、伝統的な木版画の技術を用いて表現した本作品には、過去と現代を天衣無縫に繋ぎ合わせるミヤケマイの作家性が感じ取れます。季節や暦の移り変わりに鈍感になる現代において、季節の移ろいをたのしめる作品となっております。

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ミヤケマイ 「B面の猫」
版種 : 木版画 限定 : 120部
画寸 : 16.0×41.5cm 紙寸 : 22.0×47.5cm
紙種 : 越前生漉奉書
彫師 : 永井紗絵子
摺師 : 久保田憲一 (如月 / 神無月) 川合千春 (水無月 / 葉月) 山本駿 (霜月)
出版元 : (株)コンポジション
販売元 : YUKIKOMIZUTANI
制作年 : 2021年

 

ミヤケマイ
日本の伝統的な美術や工芸の繊細さや奥深さを過去・現在・未来をシームレスにつなげながら、物事の本質や表現の普遍性を問い続ける美術家。一貫したたおやかな作風でありながら、鑑賞者の既成の価値観をゆさぶり、潜在意識に働き掛ける様な作品で高い評価を得る。斬新でありながら懐かしさを感じさせるタイムレスな作品は、様々なシンボルや物語が、多重構造で鑑賞者との間に独特な空間を産み出す。媒体を問わない表現方法を用いて骨董・工芸・現代美術・デザイン、文芸など、既存の狭苦しい区分を飛び越え、伝統と革新の間を天衣無縫に往還。

国内外で展覧会を中心に活動。最近の主な展覧会:ワコールスタディホール京都「面影」2017、金沢 21 世紀美術館 「変容する家」2018、釡山市美術館「BOTANICA」2018、OPAM「アート & デザインの大茶会」2018、ICOM 京都大会 / 二条城・世界遺産登録 25 周年記念「時を超える美の基準」2019、「さいたま国際芸術祭」2020、さいたま市大宮盆栽美術館 第 6 回「世界 盆栽の日」記念「ART Sightama さいたま国際芸術祭 Since 2020」、「ART BASEL 香港 2021: UNLIMITED」今年8月に展示した柿傳 ギャラリー個展「夢の跡」2021、しぶや黒田陶苑「神在」、壺中居「兆し」、など工芸や骨董のギャラリーでも展示が多い。自身の 展示の他 SHISEIDO THE STORE ウィンドウギャラリー、京都芸術大学美術工芸学科選抜展クロスフロンティアなどのキュレーショ ンも手がける。それ以外にも水戸芸術館現代美術ギャラリー「クリテリオム 65」、村越画廊「祈」ポーラ美術館「天は自らを助く るものを助ける」、メゾンエルメス「雨奇晴好」他多数。講談社から詩と小説の間の掌握小説『お休みなさい。良い夢を』とプラー プダー・ユンと共著の実験的な小説『色 Colors』三山桂依の名前で小説2冊を出している。映画や本、日本美術のコラムなど連載 を雑誌などで執筆。羽鳥書店などから計 4 冊の作品集が出ている。最新作品集『蝙蝠』を 2017 年森岡書店にて発表。
2008 年パリ国立高等美術大学校大学院に留学。京都芸術大学教授。http://www.maimiyake.com

B面の猫 如月

B面の猫 如月

B面の猫 水無月

B面の猫 水無月

B面の猫 葉月

B面の猫 葉月

B面の猫 神無月

B面の猫 神無月

B面の猫 霜月

B面の猫 霜月