EXHIBITIONS

山本基  時の積層 – 記憶へ

2025.4.5 [sat] – 5.10 [sat]

YUKIKOMIZUTANI

YUKIKOMIZUTANIでは、2025年4月5日(土)から5月10日(土)まで、山本基による個展「時の積層 – 記憶へ」を開催いたします。YUKIKOMIZUTANIで二度目の個展となる本展では、時間の堆積と、そこに宿る記憶の可視化を試みます。

 

山本は、これまで「塩」を用いたインスタレーション作品を制作してきました。日本では、古くより塩は神聖なものとされ、浄化や清めを喚起させるものとして様々な場面で用いられてきました。山本は、透明なキューブから覗く複雑な白の色調を持つ塩の神秘的な性質に惹かれ、人の死を受け入れてくれる優しい存在として擬人化もしています。
長い時間を掛けて一人で描き上げる床面の模様は、砂絵を瞑想の一形態として用いる様々な精神的伝統の曼荼羅の儀式に酷似しています。しかしその作品には、作家自身の過去の体験から生まれた深く個人的な祈りと、生と死への問いに対する彼独自の答えが含まれています。そこに描かれる渦巻き模様は、その想いが絶えることなく続いていく様を表し、よみがえりや再生、永遠を象徴しています。
この作品の特徴として、展覧会の最終日には必ず壊され、海に戻すところまでを一環としたインスタレーションとしていることが挙げられます。観客を募って行われる「海に還るプロジェクト」にはこれまで累計何千人が参加しており、観客自身が積極的にインスタレーションへ参加することで、生命の循環と儚さに思いをはせる機会を促します。

 

本展では山本基の代名詞である塩のインスタレーションに加え、古今東西で「永遠」を象徴する金(金箔)を用いた平面作品では時間の重なりを表現します。また、90年代半ばから制作を続ける植物を樹脂に閉じ込めたシリーズでは、記憶の層を浮かび上がらせます。

 

それ自体は目には見えないものの、確かに積み重なり、痕跡を残す「時間」。時間の積層と記憶の断片が漂う静謐な空間の中で、鑑賞者は過去と現在を行き来し、記憶の旅へと誘われることでしょう。

 

※ゴールデンウィーク期間中の営業につきまして、祝日の4月29日(火)、5月3日(金)〜6日(火)は閉廊とさせていただきます。何卒ご了承くださいますようお願い申し上げます。

※本展における「海に還るプロジェクト」は、展覧会最終日の5月10日(土)に開催を予定しております。参加ご希望の方は下記参加申し込みフォームよりお申し込みください。お申し込みは先着順となります。定員に達し次第、募集を締め切らせて頂きます。  

尚、5月10日(土)はプロジェクトへご参加されない方も当日展覧会会場内には常時お入りいただけます。

 

 

山本 基 | Motoi Yamamoto
1966年広島県尾道市生まれ。
1995年金沢美術工芸大学 絵画専攻 卒業。
二ューヨーク近代美術館 MoMA P.S.1 をはじめ、エルミタージュ美術館、ベルビュー美術館、ソウル市立美術館、モントレー美術館、ミント美術館、トゥーン美術館、東京都現代美術館、箱根・彫刻の森美術館、金沢21 世紀美術館、ポーラ美術館、瀬戸内国際芸術祭等、国内外で多数発表。